仕事をしながら、時間をみつけて、お金を使ってボランティア活動をする。
最近は、前にも書いたが老人ホームでの演奏活動や、自分主催の会でのチャリティオークションでの寄付・・・など、ささやかではあるが、できることをできるときにさせていただいている。お金をいただかないで何か人様の役に立つことができるという状況はとても恵まれていると実感する。自分が食べていけなければ、そんな活動もできるわけはない。だから、ささやかであってもボランティア活動をさせていただける心のゆとり、物理的なゆとりをもたせていただいている現在の仕事環境に心から感謝しなければと思っている。
最近、いろんな「貢献」に触れる機会があった。ひとつは、日本の若者にスポーツを通じ、自分たちの夢を実現してもらおうという社会貢献ビジネス。そして日本をもっともっと元気に、明るくしたいというのが狙い。若者が野球留学に行ったり、あるいは国内でいろんなスポーツ活動を行う際にその経済的支援をしようというもの。このプロジェクトは私の仲間の企業と超著名人との共同企画で、北京オリンピックがはじまる2008年、大きく世に出ることになる。この発起人であるK社長は19歳で会社を創った熱い志をもった若手経営者である。彼は40歳になったら教育に関わるのが夢!と以前語っていたが、まさにこのスポーツを通じて若者に夢を与えるという活動は教育そのものである。
但し、継続してサポートするにはやはりお金も人も必要。だからそれなりに活動ができるだけの費用がないと、こういった取り組みはできない・・・社会貢献ビジネスという考え方がこれからの日本にも必要だ・・と彼は話していた。
確かに、社会貢献ビジネスというモデルは十分成り立つと思う。そうでないと長期的な活動はなし得ない。そんなことを考えていたときに、登山家の野口健さんの話を聴く機会を得た。というかそのとき彼のことを初めてよく知ったというのが正しいが・・・。植村直己さんの活動に憧れ、世界の山々に出かけているだけでなく、山をキレイにする活動をずっと行っているのだ。富士山の5号目より上がきれいになったそうだ。(前はごみがいっぱいで悲惨だった)これは野口さんのおかげだそうだ。しかしながら野口さんが世界へ登山にでかけるとき、さまざまな活動をするときには少なからず費用がかかる。それを多くの企業たちが応援している。野口さんが登山家として環境問題に取り組むこのこと自体は、個人レベルの行動ではあるが、立派な社会貢献ビジネスであると思った。いや、本人はビジネスと思っていないかもしれない。社会貢献ビジネス「ライフ」かもしれない。いずれにせよ野口さんが活動を続けるためには自力だけでは限界がある、多くの賛同者の協力があってこそ、実現できるのだ。社会にいいことをする。したい。しなければ。でもひとりではできないから、みんなの力を借りてする。自己負担も自腹を切ることも一時的であれば、もちろん可能かと思うが、本当に世に必要な取り組みであれば永続的にできなければならない。だからこそ、社会貢献にもビジネスモデルが必要なのだ。利益追求から社会貢献へ・・企業がそちらの方向に意識を向けつつある現在、さまざまな「貢献」が考えられる。
・ ・・と考えていたつい昨日のこと。今度は、超個人で世界的なボランティア
に尽力されている方に出会った。世界赤十字社の取り組みのひとつとして、子どもたちが平和を祈願し、描いた絵をポストカードやさまざまな商品に印刷し、その商品の売り上げの一部を寄付していただくことで次の活動費に充てる・・というもの。今、その子たちの絵をラベルや商品に活用してくれる企業探しをしている。ここまでは個人の力で子どもたちに絵を描いてもらう応援をしてきたが、やはり今後は組織の力がないと、その思いがなかなか届かないから・・。広がっていかないから・・組織を作ろうと思うが・・というお話であった。
さて、これから、企業にはますます「社会貢献」が求められる。といっても企業はその本業自体が、まさに社会貢献である。そうでなければならない。これに加え、さまざまな思いをもった活動者たちが、助けを求めるとき、そこにも参加していく意義はある。
しかし、そのときよく考えていかねばならないのは、「それをサポートすることが自分たちにとってどうなのか」という確認である。社会にいいから、貢献できるからといって、何でもすべきでもない。自分たちの企業理念にあっているか、本業での問題意識との接点があるのか、ターゲット的に接点があるのか・・などなど 一緒に取り組むことによって、自らの価値をより広く、確実に伝えられる相手であることが大切であろう。
これまでは、こういった社会貢献活動は、大手企業が多額の費用をかけて。。。というのが多かったが、これからは中小企業にも参加できるプログラムが増えてくることだろう。
いずれにせよ、社会貢献はして当たり前。の時代である。
さて、自分は今後、どっちの方向でそれをするか・・・今、いろんな方との出会いのなかで思案中である。
何かを自分からやろうとする人は、とても素敵でかっこよく、美しいもんだ。素晴らしい!日本はまだまだ捨てたもんじゃない。
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