2012.12 ブエノスアイレス
地名がこんなに実態と合っているという町は、世界にも類を見ないのではと思うほど、「いい空気」という町の名の意味が本当にぴったりの南米のパリ、ブエノスアイレス。とくに春から夏に向かうこの季節は、青い空に浮ぶ雲たちが綿菓子のように浮んで、本当にいい風が漂ってきそうな 幸せで前向きな気持ちになれる。というこの明るさとゆったり感のなか、夏のクリスマスに遭遇。北半球のクリスマスと比べ、それほど華美な装飾はないが、12月25日は祝日であり、人々は家族と過ごす。町は静かだ。
しかし、この日もタンゴは休みなしだ。今回は新曲の仕入れと、感動ステージの作り方を再び学ぶ。人を感動させるポイントは「本気」が伝わることであることを改めて学ぶ。このいい空気と、本気が共存する不思議な魅力あふれる町。移動時間がまる1日以上かかっても、行く価値がある。 離れているからこその価値がある。
政経面では不安が多いアルゼンチンであるが、それを越えた幸せの軸もちゃんとある。ここにくると、「人間、何が幸せ?」について考えさせられる。路上のホームレスやゴミの様子を思うと町の名前に反する世界もあり複雑な現状。貧困から多くの方が救われ、幸せな町になることを心から願う。それにしても、人間にとって幸せの基本は「いい空気」であるのかも・・。

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