音の可能性にもっと注目

人間に備わっている五感の世界には、はてしない可能性がある。
現代社会は映像・画像が容易に撮影・編集でき、誰もが発信・配信できる
という点で、見る・見える行為は、現代コミュニケーションの主流である
が、「見えること」が当たり前ではなく、とてもありがたいコミュニケーション
手段であることを忘れてはいけない。五感でもっとも短距離・短時間に
物事を直線理解できるのが視覚であると思う。
目を開ければ、開いていれば、見える。見えるということは、大変ありがたいこと。

一方、耳から入る情報は、緊急音などはもちろんすぐ耳に入ってくるが
いろんな音が混ざり合っている社会の中では、耳を澄まさないと
入ってこない音もあり、また耳を澄ますことで、いろんな想像が
湧き上がるという点で、無限の可能性がある。

音楽に親しんできてよかったと思うのは、響く音色からいろんな世界
が見えてくること、タイムトリップもできるという点。
音の世界で、この世にないものをイメージできるのだ。
ラジオの仕事をしてきてよかったと思うのは、ラジオはテレビの世界
よりも地味ではあるが、聴く人が意識して聴いてくれること、
対話性を感じられること、そしてやっぱり想像が膨らむという点だ。

目に入ってくる情報を無条件に受信することに慣れるのではなく、
ときには耳を澄まして自分をとりまく音を意識して、選んで
聴いてみたい。
そして、いろんな世界を大きく想像してみたい。

音コミュニケーションは、人により受け止め方、膨らませ方も
異なる点、自由度がある。可能性がある。

今改めて、人間のもつ五感の可能性を見つめ直してみたい。

自由で創造的なコミュニケーションは、耳を澄ませることから
はじまる。

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