「自分の意志で生きる」を貫く

長年、病と闘っておられる知人から、久しぶりに長文のメールが届く。
「報告です」というタイトルで、ちょっとドキッとする。
内容は、数年行ってきた抗がん剤の治療をもう終わりにしたい、これからは毎月検査だけして、最低限の薬だけでいいので、そうさせてほしい。治療の苦痛が本当にしんどく、治療のためにしているのか、自分の体をいじめているのかわからなくなるほどの状況を終わりにしたいとのことを、主治医に伝え、了解を得たという報告だった。「これで、命は短くなるかもしれないけれど、自分の意志で生きたいと思うので、そうすることにします。」との結び。
自分はこの経験がないため、この治療がどんなにつらいのかは、聞いて想像するしかなく代わってさしあげることもできず、本当にもどかしく・・。
治療の時期が終わったら会いましょうと年に1回か、2回。お元気なときに会うようにしてきた。会わないときは、会えないときは大変な治療を受け、耐えてお
られた、いわば苦闘の時間を過ごしておられた。
このメールを受け取り、すぐさま 好物のカステラを送る。
好きなものを食べ、好きなものを見て、好きな音楽を聴いて、少しでもくつろき、癒しの時間を過ごしていただきたい。
辛いことが続くより、痛い思いをするより、そうでない方法を取った方が幸せ
だと思う。でも、もちろん大切な人だから、ずっとお元気に生きていてほしい。
ずっと自分の意志で生きてきた人だからこそ、がんばれた治療生活だったと思うが、もうそれも卒業。どうぞ自由に自分の意志で、ゆったりお過ごしいただきたい。
自分だったら・・あれこれ考える。
癌になって、手術も抗がん剤治療もすることなく、自分の意志で旅立った台湾の親友のことが頭をよぎる。
とにかく、最後まで自分の意志で生きられるのが、人間の誇り、一番の幸せだと
思えてならない。
少しでもつらい日々がなく、楽しい快適な時間が長く続くよう、祈りたい。

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