夢を運ぶ、お菓子の遊園地

この写真を見て、「あ!」と思う方も多いと思う。
昭和40年代にデパートの顔として流行った、お菓子の量り売りの売り場である。
今はこのスタイルを残している店舗はどんどん減っているが、長崎市のデパートには地下の食品売り場に今もその健在であり、たまたまみつけて、感動のあまり店員さんにお買い物する条件で、撮影許可を得た。

私の小学生時代、名鉄岐阜駅に隣接していた名鉄百貨店は駅前のデパートとして人気を博していた。(残念ながら今はもうない)

その一階の入り口にこのお菓子売り場があり、多くの人の注目を集め続けていた。お好きなお菓子をお好きなだけ・・このコンセプトは、量り売りの走りであるし、海外でもこのスタイルはあまり見たことがない。
キャンディーやチョコからゼリー、あられ、羊羹、クッキー・・・和洋の駄菓子・お菓子が何十種類も詰まっており、ついつい全部買いたくなってしまう。
実際、気が付けばかなりの金額になってしまうということもしばしばあった・・というこの夢のお菓子売り場。
「今は、どんどん減っているようですね。〇〇さんもやめたらしいですし」
九州の別のデパートのことを言っているようだ。
長崎のこのお店では、夫婦で来店され、「懐かしいねえ~」と言って買って
いかれる方やお気に入りのお菓子を何キロも買っていかれる場合もあると聞き、微笑ましい光景が浮かんできた。
懐かしいもの、素朴なもの、人の琴線にちょっとふれるわくわくの演出。
流行りを追いかけ続けることなく、時代が変わってもずっと喜ばれ続けること、普遍のサービスを追求する上で、昭和のアイデアはなかなかだと改めて思う。
人に夢を与えること。このことについて、このお菓子売り場を見て、考えさせられた。セルフレジが普及、AIがサービスまで手助けする世の中、何か忘れてはいけないこと・・・・について意識を向け続けることはとても大切だ。
それにしても、このお菓子売り場。私が担当者だったら、どんなお菓子を詰めるだろう?いいな、やってみたい仕事のひとつだ。

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