昨年末ごろから、大変忙しい。その忙しさはこれまでの海外国内出張……というものではなく、「夜」が忙しいのだ。仕事でお世話になっている企業のレストランのご紹介かねての会食だったり、もちろん仕事の打合せだったり、勉強会だったり……おかげさまでアポ続きで、平日自宅で夕食をとることはここしばらくない……。
とくに昨年までは出張が多い生活だったので、「会おう会おう」と約束していながら遂に会えないで1年経ってしまうという人もあり、年末からご無沙汰メールを送り、日頃の不義理を果たそうと頑張っている今日この頃……。今回はそんな最近の思い出を降り返る。

その1「騙されたように集まってしまった22名での忘年会 IN AKASAKA」

 「お時間ある方、一緒に赤坂で中華料理を食べましょう。3人集まったら決行します」というメールを送ってみた。自分以外の誰にメールを送っているかどうか見えない怪しげな案内状。明らかなのは間違いなく今尾と赤坂で中華を食べるのだということだけである。ご無沙汰している面々、約束したっきりになっている人の一部にメールを送り続けているうちに、その中華料理の参加者は22名となった。急遽、レストランの予約をテーブルから個室に切り替え、その日が「誰かの祝賀パーティー」のように大人数になってしまったことを知っているのは私のみ。参加される皆さんは当日他に誰が来るとも知らないで赤坂のレストランにおいでになった。昔の仕事仲間、テロのときにアラスカへ一緒にフライトした仲間、マーケティングや食の勉強会仲間、作家さん、京都からの援軍、整体を学び始めた脱サラ自営業者……20代後半から60代まで、職業も性別も出身も実にバラエティーに富んだ集まりとなった。それぞれが初対面だったり、以前どこかで会ったりとそれもバラバラ……。「3人しかいないと思ったのに、奥の間に通されてびっくりしたわ〜」。からはじまり名刺交換や自己紹介がはじまる。
美味しく錦江ダックもいただき、甕出し紹興酒もたっぷり飲み干し、不思議なことに2時間前は初対面のはず同士が早くも次はラテンの店へ繰り出そうという。二次会なんて久しぶり。知らない人とでもこんなに楽しく過ごせるのねとかいいながら、まるで同級生のように仲良くふざけながら夜の赤坂に繰り出し、それでも足りずに六本木へ。(その日の帰宅は2時半也)翌日、京都へ出張した私は前日赤坂で遊んだ紳士と、中央市場前のちゃんこ料理店での会にて合流、そして祇園へ。「線路は続くよどこまでも」……の歌を思い出しそうな、マラソン宴会となった。

その2 新橋のスナックで横に座っただけなのに……おもしろ新橋異業種新年会

 昨年末、とあるビジネスマンを新橋の豆腐と南部鶏の店へご案内したところ、その方はいたくその店を気に入られた。明るすぎない照明が良かった、健康的なメニューに安心感を抱いた、お手頃感がよかった、飲んだ相手が良かったなど理由は考えられるが、とにかくその方はその席で、「ここ気に入ったわ〜。俺ここで新年会する!」といって日にちを決めて店に予約を入れられた。いい気分に酔わせたあと(?)、その紳士行きつけの新橋駅前の渋い酒場へ流れる……。店内では美しいママとカウンター越しに2・3人のビジネスマンがすでにお店でカラオケを楽しんでおられた。そこへさきほどの紳士が、「いい店みつけたんやけど、よかったら新年会しませんか?」と、隣のお客さんを誘い始めた。「え? さっき予約したのは会社の新年会じゃなかったんですか?」「違う違う。いい店やったし、先に予約した。人はこれから集めるんや。そうそうもちろん、あんたも来いよ」とのこと。なんだ、単に店が気に入っただけで何のあてもなかったんだ。「へえ、そんないい店ですか。じゃ、よろしくお願いします」ということでそこで2名をゲット。そんなわけで、私は見知らぬ新橋のビル地下にある酒場で知り合った、お顔を正面から見ていない(店はカウンターなので横顔しか見えない!)紳士たちとの新年会に参加することとなった。
そして新年を迎え、その日がやってきた。新橋地下の酒場仲間が本当に集まった。それ以外にも誘いに応じたもの好きの知り合いも駆けつけた。カウンターでしか会ったことない関係、あるいは全く知らない同士が居酒屋のテーブルを囲むというのはお酒が入るまではなんとなく恥ずかしいようでもあり、緊張感もある。そんななか、偶然にもその席に日頃大変お世話になっている会社の社長が登場され、私の仲間の宴会の席と思って「やあ」というノリで自然にその場に入られ、名刺交換がはじまった。ますます意味不明の新年会である。その日、発見したのであるが、人々は予期せぬ事態において名刺交換をするとき、まず最初にどこを見るか。会社のロゴであり社名なのである。肩書きはそのあとのようである。もちろん、暗がりなので肩書きがよく見えないこともある。社名を見て「へえ、○○の……」といったあと、瞬間固まって「え? 社長さんですかあ?」なぜ、ここにいるんですか? といった感じである。その様子を見ていると面白かった。そんなほとんどアクシデントの塊のような新年会はその名刺交換で場が和み、そのまま乾杯へ、そしていつしかともにお酒を酌み交わし、焼き鳥を頬張りながら会話は弾み、深夜までその時間は続いた。

実はその3、その4…とこの年末年始に起きたイベントには書きたいエピソードが多数ある。
たとえば東京で活躍する中国女性たちとの交流会に呼ばれ、自分より流暢に日本語を操るチャイナレディーのパワーに圧倒されたこと、とある会社の社長様の発案と親心により「30代若手経営者の会」なる会に参加させていただき、同年代、違う世界でではあるが日々新たなる戦いに挑んでいる仲間たちとの出会いを得たこと……。
この12月から2ヶ月の間、日付変更線を越えての帰宅も多く、マンションの隣の方にはきっと銀座か赤坂で仕事をしていると思われているだろう(それも嬉しいが)……というようなくらしぶりで、財布も体力もかなり消費させていただいているが、そんな時期を過ごしてきて思うことがある。毎日毎夜、人と出会うことは確かにパワーが要る。でも、その場で多くの人に出会い、思いを確認し、認め合い、元気を分け合う。そして「またがんばろうね」といえるのはとても大切なことのように思う。この2ヶ月、昼夜含めて、数多くの新たな出会いがあったと思う。
知り合った人全員と一生付き合い続けることは不可能であるが、心のひだや温度、人情の濃さ、意志の強さの共通性をみつけられる人、ともに夢を語れる人、そしてお互いに愛せる人とはずっと回数は少なくても付き合い続けていきたいと思うのである。
「マーサ マメである ゆえに財布は軽し」 の1年と今年もなりそうである。よろしくお願いします。