商品開発はどこへいく?
「コンビニはすっかり我が家の冷蔵庫である。」と仲良しおじさんとの最近の会話で、そんな話題が出た。
そう5人ぐらしの家庭でも、冷蔵庫が壊れてもそれほど困らなかったそうだ。なぜなら、「コンビニに行けばいい」から。奥さんは、冷蔵庫が壊れるとにんまりしたそうだ。とにかく、便利便利な世の中である。最近は、健康診断や介護までコンビニが面倒みてくれるのだ。
ここんところ、メーカーや流通関係者の血のにじむような苦労を、生活者は容易に受容しては捨て去り、また次のタマがきたら、瞬間的に受容してはすぐに捨て去る。「これがほしい!」となかなかいわない。言わないのが生活者である。客である。ほしいものを察しなさい。ということだろう。でも、そうそうこんなにモノ溢れの時代に、欲しいものを察し、開発するということは容易ではないだろう。そのせいか、一方で、商品開発にお客を参加させる、巻き込むというケースも増えてきている。NETを通じて、お客同士をコミュニケートさせ、ひとつの形を作り上げる。客はモノがほしいというよりも、そのストーリーに加わった、自分も知っている、というコミュニケーション体験を欲しがっている、そのツールが商品であるということを、最近実感している。商品と自分との距離感が短ければ短いほど愛着も生まれる。そんな体験づくりがポイントとなってきている。

ご存知「インド麺」やコンビニでの参加型商品開発を思い出す
今年の春ごろ、コンビニの店頭に怪しげなカレーラーメンが並んでいたのを思い出す。
ラーメンの麺に、レトルトカレーをかけて食べるという、これまでなかったカップ麺である。カップラーメンであるが、スープはない。結構味もスパイシー。パッケージがなかなかどぎつい。カレーのイメージというよりはインドの女性?の顔のイラストである。これは食の専門サイトが行ったラーメンの企画コンテストから生まれた商品である。メーカーからすれば、素人に企画なんかできるかということであろうが、実際には素人から1000件以上のアイデアが集まり、また16000件を超える投票があった。そんななかで生まれたのがこの商品であったらしい。1年をかけての市場導入となったそうである。
また、AMPMでは、おにぎりやデザート、菓子パンをネットでアイデアを募集し、優秀作を商品化して、販売。ファンに一定の認知をされ、定番企画として展開されているようである。
また、セブンドリームでもバッグの商品企画を展開していたし、最近、激増中の女性サイトでも商品開発を行っている事例もある。
アイデアが形になるまでをみんなで見守るわけである。「こんなものがほしい」が本当に形になってしまうこと自体に、喜びや感動があるのではないか。またメーカーや作り手にしてみれば、どっぷりその世界に入り込んでいるせいか、視野が当然狭くなっており、生活者からのいかにも素人的な奇想天外なアイデアが新鮮であり、「まさか!」「面白い」ということも多いと聞く。マーケティングの基本は、「生活者に聞け!」であるが最近ではその鍵がNETにあることも、改めて実感するところである。

新しい市場を作るときも、まずは聞いてみたい。
こんなネットの勢いを横目でにらみながら、今回、新しい市場の提案をこの手法に乗せてみる実験に挑戦している。
詳細は、次以降の号で書いてみたいと思うが、とにかく今月とあるサイトをプレオープンさせた。
新しいコンセプトだから、わからないから、まずはコミュニケーションに積極的で、アクティブなターゲットたちにきいてみようというものだ。興味ある方はアクセスください。
(URLはwww.break-fast.comです。)
まずはお試しを…というわずか2、3件の女性サイトへのメルマガ登録だけで、1週間で5000件を超えるモニター応募である。改めてプレゼント?に弱く、新しいもの好きの女性心理?を確認。面白いのは、女性サイトに出している告知なのに、男性からも約1割?は応募があること。どんな男の人がこういうサイトをチェックしているのか?さては、仕事だな?とも思える。(女の世界に入ってくる男?は怪しい。スパイかもしれない。いや、スパイはもっとうまくやるか)
そんなこんなで、今21世紀を目前に、21000名のモニターを集め、試していただくというコミュニケーションを通じて、単に冷やかしではなく、いっしょに新しい市場を盛り上げてくれる仲間を作っていきたいというのが、今の自分の願いである。
但し、ビジネスはすべてがコミュニケーションであり、ひとつひとつの歯車をきちんと回していかねば、全体も回らない。大変難しいが仕事の価値は作り上げる過程にある。乗り越えてこそ、道は開ける。サイトも立ち上げてからが「始まり」である。
20世紀最後の大仕事は、やっぱりコミュニケーションの創造になりそうである。
それにしても、自分のところへ1日1000本のメールが来るというのは恐ろしい。しかも顔も名前も知らない人。ネットビジネスを本格的にやっている人たちは怖くないのかな〜とまさに、素人的に感心してしまった。あまりのメールの多さに愕き、目の前の新幹線に乗ることすら忘れてしまったくらい……。コミュニケーションは戦いでもある?