2010.3

できれば会いたかった 尊敬・憧れのタンゴ王

昨年末までは知る由もなかった。ブエノスアイレスのタンゴ劇場で彼の作った曲を聴いたことからすべては始まった。 それ以来、CDもDVDも劇場探しもその人に由来するものを探し求めた。
その人の名は、カルロス・ガルデール。
アルゼンチンタンゴを代表する歌手・ギタリスト作家・俳優というマルチタレントである。
アルゼンチンタンゴは19世紀末に生まれた。当初はダンスの伴奏的な存在であったタンゴ音楽が、歌・演奏をメインに鑑賞されるものへと進化させたのはこのカルロスの功績であるといえる。伸びやかで甘く美しい声が聴く人の心を溶けさせる。
フランスでいえばイブ・モンタン、アランドロン。イタリアならばマルチェロマストロヤンニ・・を思わせる南米きっての不滅のスターであろう。アルゼンチン人なのかフランス人なのかはたまたウルグアイ人なのかも不明。
しかも人気絶頂のときに飛行機事故で亡くなってしまったという伝説のヒーロー。
名曲中の名曲「わが懐かしのブエノスアイレス」「ボルベール」は今わが胸の奥に住んでおり、出張の移動時にもiPodにカルロスの歌を持ち歩き、想像力を高めたい朝、疲れがピークの夜いずれにも拝聴している。
あと100年、せめて80年先に生まれていたら生前のカルロスに出会えたかもと思うと残念無念であるが、今私の胸のなかで生き燃える夢と尊敬のタンゴキングである。

※掲載写真はカルロス・ガルデルが生前働いて いたといわれる店。
現在はカルロスの名曲を 聴かせるショーレストランとして 毎夜、世界中より観客を集め、賑わっている。