2006.12
 

 

ヨーロッパでは鉄道で外国に行けるなんて…。日本ではあまり考えにくいことであった。
少し旅に慣れた頃から、アントワープ〜パリ、パリ〜ロンドンと飛行機代わりに幾度か試してみたが、電車で入国するというのがなんとも新鮮であった。
ヨーロッパの鉄道はこのように外国を旅するにはもちろん、ローカルな旅にも最適である。無名な町に行って、ぶらり下車してみるのもよい。とりわけ、駅が大好きである。とくに、パリのサン・ラザール駅、東駅と並ぶ、この北駅が大好きだ。駅前には、地方や海外からやってきた旅人のための、昔ながらのホテルが立ち並ぶ。「北ホテル」という映画もあったと記憶するが同じ名前のホテルが今もある。東京でいうならば、上野駅といったところであろうか。

日本の駅はどんどん近代化し、商業施設としての機能を強化しているが、その流れは最近はこちらにも及んでおり、各駅は大きな工事中。
個人的には駅には近代化は必要か?と思っているが、これは世界的なトレンドのようだ。
それはそれとしても、昔ながらの駅風情がここには多くある。私の愛するものは、行き先を告げる掲示板、時計、駅舎のフォルム、そして行き交う雑多な人々である。もし、恋人と劇的に別れたい場合は、この駅がいい・・・とありもしない光景を思い描き、悦に入っている。美術館や博物館も面白いが、駅は常に人の出入りが激しいライブなミュージアム。いて飽きることがない。